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術後に「良性発作性頭位めまい症」と「モンドール病」

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「激しいめまいと吐き気でどうにもならず病院に来ています。これから脳の検査です。」義兄からの連絡です。姉が朝から寝ても起きても激しいめまいで、1人で歩けない状態が続いているとのこと。気持ちが悪くひたすら吐いているとも言います。

心配しましたが、脳の検査は異常なし。その後耳鼻科を勧められ、「良性発作性頭位めまい症」だとわかりました。これは内耳の中の耳石がはがれ落ち、三半規管の中に入ることによって、センサーが誤作動を起こし、めまいが起こるというもの。普通はそのうち三半規管から出て治まるそうなのですが、姉の場合はなかなか動かず、耳鼻科で頭を動かす処置をしてもらい、ようやく治まりました。

何度も繰り返すことが多いそうで、姉もその後、数回繰り返していましたが、教えてもらった頭を左右上下に動かす体操をして、その後は大事に至らずに済んだようです。運動不足も要因のようですが、同じ向きで寝ないことや頭の位置を高くして寝ることなども、予防になるといいます。

そしてその数年後、ちょうど乳がんの手術をしてしばらくした頃、私もなってしまいました。術後は手術した側を下にして寝られないので、反対側ばかり向いて寝ていたせいか、明け方めまいで気持ち悪くなって目覚めました。「あっ!これはもしや姉がなっためまいでは?」と思い、寝転んで、顔を左右にゆっくり振る動きを何度か繰り返しました。そのうち気持ち悪さも少なくなり、吐き気も止まったので、知っていてよかったと思いました。

先日、乳がんサバイバーのお友達に会った時、「さかゆうさん、私お正月にめまいがひどくて・・・」という話を聞いて、「出た!例のめまい」と、少し盛り上がりました。その方もやはり術側を下にして寝られないので、反対側ばかり向いて寝ていたそうです。

術後時間が経っても術側を下にして寝られない方は多いと思います。私は朝起きた時、ベッドの上で軽くストレッチを行うのですが、その中に、あるストレッチを入れるようにしています。寝たまま足を立てて揃え、両足をそのまま左へ倒し顔を右に向け、その後足を今度は右に倒し顔を左に向けるというもので、これを何回か繰り返します。骨盤を整えるストレッチなのですが、体を上に向けたまま頭を動かすので、手術をした人でも無理なくやれて、頭位めまい症の予防にもなります。

そしてもう1つ、術後に起こったことがあります。モンドール病です。もしかしたら、これを読んでくださっている方の中にも、なったことがある方がいるかもしれません。「胸部血管性静脈炎」といって、皮下の血管が硬くなり、筋状に盛り上がるものです。

術後しばらくして、術側の胸の下が痛いことに気付きました。あまりに突っ張って痛いので、心配になって服をめくって見てみたら、筋のようなものが胸から下に15センチほど隆起していて、ぎょっとしました。「これは一体何?」と。

私の主治医は、病院のFacebookで質問を受付けてくれているので、相談しようか迷いましたが、「重病の方の相談も多いだろうし、こんなことで相談していいのだろうか」と思い、まずは自分でと調べたところ、モンドール病というものらしいことがわかりました。

それによると、治療は必要なく、放っておけばそのまま治っていくとあります。「こんな奇妙なものがそのままでいいなんて」と半信半疑ながら様子を見ていたら、そのうち治っていきました。

次の診察時にその話をすると、すぐに「モンドールですね」という返事。私は手術をした人だけがなるのかと思っていましたが、何もしていなくてもなることがあるそうです。

その後もモンドール病を何度か繰り返しましたが、徐々にその長さも短くなり、痛みもましになっていきました。何せ放っておけばいいので気楽でした。

今回書いた、「良性発作性頭位めまい症」も「モンドール病」も、主に中高年の女性に多いとされます。手術をしていなくても、お年頃?の女性は少し頭に置いておくと、いざという時に慌てずに済むかもしれません。もちろん、決めつけられない場合もあるので、ひどい時や気になる時は、どうぞ受診してください。

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