がんになっても 普通に生きる

がんについての理解 そしてがん患者への誤解をなくすために

がんの記事は病気に引っ張られるようでしんどい

time 2016/09/29

がんの記事は病気に引っ張られるようでしんどい

これまで私は、1回目の投稿「ご挨拶」にも書いたように、紙面でコラムを書いてきました(そのコラムをこのサイトにアップしてきました)が、その時はどちらかというと、がんと関わりのない方を意識していました。私もそうでしたが、病気はなってみて初めて現状を知るもの。特にがんの場合、知らないがために困惑することも多いので、事前に知っておくとずいぶん違うのでは?という思いがあったからです。

10年コラムを書き続けてきて、ありがたいことに、「坂崎さんのコラムをいつも1番に読みます」という感想や、「とても人気がありますよ」という編集部からの声かけもいただいて、続ける励みになってきました。

それが、がんのシリーズを始めたとたん、そういう声がピタッとなくなったのです。経験者からの反応は少しありましたが、2年近く書いてきて、あまりの反応のなさに、正直そろそろ別のテーマに移ろうかと考えることも多くなりました。そうした時に、個人的に読んでいただいていた方々から、「Webで広く読めるようにしては?」という声をいただき、今お読みいただいている本サイト開設となりました。

「タイトルどうしよう?」「どんな人を対象に?」など、ある人に相談していた時のこと。私が「がんと関わりのない人も対象にしたいと思っているのだけど」と投げかけると、「そんなの無理。健康な人がこれを読もうと思うわけがない」と一蹴されてしまいました。この時やっと、これまでの無反応の意味を知りました。

そうした経緯を経て、「対象はともかく、読もうと思ってくれる人に読んでもらおう」とこうしてサイトにアップしてきたのですが、先日ある感想を聞き、再度考えさせられました。それは「さかゆうさんの記事を読むのがしんどい」という、がんを体験していない人からのものでした。これまで読んでいただいてきたからこその感想なのですが、「読んでいると病気に引っ張られる気がする」というのです。

誤解のないようにお話ししますが、私はこんな言いにくいことをよく伝えてもらえたとありがたく思っています。これこそが現実だからです。この感想を聞いた時、「そういうことだったのか、これまでの紙面も、がんのことばかりしんどいなという読者がたくさんおられたのだ」と心の底から納得できました。

がんサバイバー(がんと診断された人とその家族)とそうでない人の間には大きな溝があって、それが生活の場でがんを告白できない、病気について語れない状況を作っているのだと思います。だから2人に1人が罹患するというのに、その声が表になかなか出て来ない。

がん教育の重要性が叫ばれ、学校で子どもたちに経験を伝える活動をされているがんサバイバーもたくさんおられます。命というものを考えるとともに、がんの実態を等身大に、まだ色のついていない子どもたちに伝えることは、社会の誤解を無くすという意味でも重要なことです。

中には残念ながら亡くなる方もいますが、医学が発達してきた今、治療によって、回復したりがんとうまく共存するなどして、普通に暮らしている方もたくさんいます。そうしたがんの正の部分にも、広く目を向けてもらう必要もあります。

そして両者の溝の存在にめげず、近しい人くらいには、経験を伝える努力もしていかなければいけません。まさに草の根運動。長年かかって作り上げられてきた古い負のイメージは、当事者が少しずつ塗り替えるしかないからです。

私も、気が向いた時にがんと関わりのない人も覗いてくれるよう、いろいろな角度で書いていければと思っています。今後はがんの記事の合間に、ブログ的な内容のものもはさんでいく予定です。様々な立場の方が気楽に訪ねてくれて、ついでにがんの記事も読んでくれたらいいなと考えています。がんの現状を知る人が増えて、いつか、「がんも病の一つ」というとらえ方が、社会の当たり前になればと思います。そうすれば、がんと聞いて構える人も減っていき、もっとオープンにがんについて語れるようになるのではないでしょうか。

みなさんも感じたことなどなんでも遠慮なくお寄せください。コメントはいつでも受け付けています。

 

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さかゆうプロフィール

さかゆう

さかゆう

しゃべり手 たまに書き手。 ネット問題に取り組む消費生活アドバイザーでもある。母親を希少がんで亡くし、自身も 2014年に乳がん発覚。手術を行い 現在経過観察中。                      

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