がんになっても 普通に生きる

がんについての理解 そしてがん患者への誤解をなくすために

健康になる食事のウソ・ホントがわかります

time 2018/06/09

健康になる食事のウソ・ホントがわかります

 

『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』という本が出版されました。私はこの本で疑問に思っていたことが解消され、すっきりしました。

例えば卵について。「コレステロールを高めるので1日1個まで」と長年言われてきましたが、近年「いくつ食べても大丈夫」という説も出てきました。悪玉コレステロールが高いと心筋梗塞や脳卒中を起こすリスクが高くなるはず。なぜいくつ食べても大丈夫説が出てきたのだろうと疑問に思っていました。

本によると、厚労省が発表している『日本人の食事摂取基準』2015年版から、コレステロールの摂取基準がなくなったことがきっかけだといいます。これまで食事中のコレステロールの摂取量が多いと血液中のコレステロールも高くなると考えられていました。ところがその後の研究で、コレステロールの食事中の量と血液中の値に相関関係がないことがわかり、摂取基準から外されました。そこから卵はいくつ食べても大丈夫説が出てきたのです。

けれど卵は別の研究で、たくさん食べると悪影響が出ることが明らかになっています。「卵を1日1個以上食べるグループは、ほとんど食べないグループに比べると2型糖尿病を発症するリスクが42%高い」さらに「1日2個以上食べる人たちでは、心不全を起こすリスクも高い」。結局、卵は1週間に6個までに押さえるのがいいそうです。

この本の著者である津川友介さんはカリフォルニア大学の内科学助教授で、医学政策学者。膨大な科学研究から科学的根拠を読み解く教育をハーバード大学で受けています。

その津川さんが「どのような食事をすれば脳卒中、心筋梗塞、がんなどの病気を減らし健康を維持したまま長生きできる確率を上げることができるかを説明する」を目的に書いたのがこの本です。

卵の例のように、これまで私たちが見聞きしてきた食と健康に関する情報は、エビデンス(科学的根拠)があるのか、否か。またそのエビデンスはどのレベルのものかがよくわかります。

体に良い食品と悪い食品

この本は、健康に良いかどうかで食品を5つのグループに分けています。健康に良いということが複数の信頼できる研究で報告されている食品」のグループ1から「健康に悪いということが複数の信頼できる研究で報告されている食品」であるグループ5まで。

ちなみにグループ1の良い食品は、魚、野菜と果物、茶色い炭水化物(玄米や全粒粉、そばなど)、オリーブオイル、ナッツ類の5つ。悪いとされるのは、赤い肉(牛と豚)、加工肉(ハムやソーセージ)、白い炭水化物(ジャガイモ含む)、バターなどの飽和脂肪酸の3つです。

 実践できるのか

できるだけグループ1の食品を選び、グループ5の食品を減らせば健康に近づくのですが、実践するのは簡単ではありません。

まず炭水化物。精製されている白いものは、血糖値を上げるということはこれまでも言われてきました。血糖値は糖質を多くとると上がります。高血糖が続くと全身の血管が傷つき、内臓の機能も落ちてしまいます。糖脳病が怖いのはこのためです。

なので私も精製されていない茶色い炭水化物に代えなければと意識してきました。けれど茶色い炭水化物は概しておいしくないし、ポピュラーではないので手軽に食卓に並べにくい。さらに価格も高めです。

白米は玄米に代える方がいいのですが、私は苦手なので、雑穀を混ぜています。玄米より食べやすくなりますが、雑穀より白米の割合が断然多いので、やはり玄米より効果は薄れます。女性は特に白米の量が増えるにしたがって糖尿病のリスクが高まります。リスクが上がり始めるのが1日2杯と、かなり少ない量なのも悩ましいところです。

「じゃあパスタは?」というと、そもそも全粒粉で作られたパスタはほとんどスーパーに置かれていません。あっても小麦の2、3倍の価格なのでなかなか手が出ません。そばもそば粉の割合が高い十割そばや二八そばでなければいけませんが、こちらもあまり見かけず値段も高め。茶色い炭水化物は取り入れるのに苦労します。

そしてお肉。牛肉と豚肉は健康に悪い食品で、食べてもよい肉は鶏肉だけになるため少し残念な気分です。牛肉は高いので我が家では、もともと日々の食事では回数が少なめでしたが、豚肉はよく食べていました。その豚もだめとなると、レパートリー的にもきつくなります。健康になる食事は簡単なようで難しいと実感します。

本書では、がんと食品についても触れられています。魚をたくさん食べると乳がんのリスクが下がるのだそうです。オメガ脂肪酸を1日0.1g程度の少量で、1番リスクが下がるので、少しずつこつこつ食べればいいとのこと。他にも魚は大腸がんや肺がんのリスクも下げるといいます。

対して肉は大腸がんのリスクを上げます。女性は特に結腸がんのリスクが高まります。牛肉や豚肉、加工肉は、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化による死亡率も上がるので、プラスマイナスを考えると、迷いなく肉よりも魚にシフトしていかなければなりません。

 食生活でもう一つ大事なこと

ただ、何度も書きますが、体に良い食事を実践するのは簡単ではありません。そのため、あまりにまじめに取り組みすぎると、食事が苦痛になったり、体に悪い食品を取ってしまったと逆にストレスをため込むことにもなりかねません。

食事は「楽しく食べる」ということも大切な要素です。せっかくの研究結果を活かすためには、自分にあった無理のないやり方を工夫する必要があります。続けられるということが何より大事だからです。

私はまずパンにバターを塗るのをやめてみました。やめてみると逆にパン本来のおいしさが際立つことに気づきました。案外続けられそうです。でもたまにはバターも味わうつもりです。本を参考にして、やれるところから気長に取り組んでみようと思います。

down

コメントする




CAPTCHA


関連記事

「新聞うずみ火」掲載コラム

がんゲノム医療

コミュニケーション

データ

ネット情報

代替医療

医療否定論

医療報道

医療者

寄せられた感想から

心の問題

患者力

患者家族

新型コロナ

未分類

検診

番組

社会的課題

運動

雑記

2018年6月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

さかゆうプロフィール

さかゆう

さかゆう

しゃべり手 たまに書き手。 ネット問題に取り組む消費生活アドバイザーでもある。母親を希少がんで亡くし、自身も 2014年に乳がん発覚。手術を行い 現在経過観察中。                      

最近のコメント